「火花」 又吉直樹 感想

最近話題の「火花」を読んだので感想を書きたいとおもう。

以下ネタばれ含む。

 

率直な感想は、そこまで物語に起伏がなく淡々と進むが、主人公の感情や周りの登場人物との関わりは逆にリアリティがあったような気がした。

小説としてものすごく面白い!って感じるタイプではないが、人の誰しもが感じ得る孤独感や、無力感のような描写には共感があったし、この本の見所ではないかとおもう。

 

 伝記。

この人に褒められたい。この人に嫌われたくない、そう思わせる何かがあった。

 

「漫才は、面白いことを想像できるひとのものではなく、偽りのない純正の人間の姿をさらすもんやねん。つまりは賢い、には出来ひんくて、本物の阿呆と自分は真っ当であると信じている阿呆によってのみ実現できるもんやねん」

 

「本物の漫才師というのは、極端な話、野菜を売ってでも漫才師やねん」

耳を澄ますと花火のような耳鳴りがして、次の電柱まで少しだけ走った。

と優しい声で言うのだった。