十三機兵防衛圏はプレイすべきか
先日、PlayStation4のソフト「十三機兵防衛圏」をクリアしたので、個人的な評価や感想をまとめておく。
あまり詳しくは書かないつもりなので、ネタバレはない。(と思う)。
■概要
本作はシミュレーション(タワーディフェンスのような)とアドベンチャーが融合というより、それぞれが並立しているような作品だ。
舞台は近未来的な世界観で、世界の終わり系の内容となっている
■個人的な感想
一言で本作の評価を表現すれば「まあまあ面白かった」という感じになる。
個人的には、興味があればやってみても良い作品たが、他人に強く勧めるほど(いわゆる神ゲー)ではないという感触である。
■ボリューム
クリアまでに、約45時間くらいかかった。
どちらかというとゆっくり目にプレイしていたので、
実質は30時間くらいのボリュームと思う。
■内容
本作はシミュレーションパート(崩壊編)、アドベンチャーパート(追想編)、アーカイブ(追求編)の3つが軸となっている。
----崩壊編----
これは、いわゆるタワーディフェンスで、リアルタイムで戦況が変わるなか、適切な判断をして味方(機兵)を動かし敵からタワー(作中ではターミナルと呼ばれる)を守る。
最初は、結構情報量が多い気がして、難しそうな印象だったが、慣れてくると、サクサクと戦闘進めることができるようになる。頭を使うというよりはむしろ敵をまとめて倒す爽快感のようなもののほうが強い印象だった。
戦闘の前に、機兵をカスタマイズすることができ、自分の好みで強さなどバランスを取ることができるので、戦闘中よりもこのタイミングが頭を使う箇所で面白みのある部分であると感じた。
ステージ数はそこまで多くはないが、追想編のボリュームも鑑みて、適切な数という感じである。難易度も変更可能なので、全体的に親切設計な作りである。
----追想編----
こちらはアドベンチャーパートで、ストーリーを十三人のキャラクターのそれぞれの視点から追っていく事になる。
キャラクターを操作しながら、移動や会話を繰り返し、時々でる選択肢、または特定の行動によって見れるストーリーが分岐する仕組みだ。
ただ、マルチエンディング形式ではなく、同じストーリーの中を何度も繰り返し、選択を変えながら、新しい事実を発見していくようなイメージだ。
追想編を始めた直後に一番驚いたのは、その映像の美しさだ。アニメ調の絵でありながら、奥行きやキャラクターの機微の丁寧さ、細かい風景の描写、光の加減など、ずーと眺めていられるような絵が多い。
ストーリーの内容は、深くは触れないが、全体的に複雑で序盤はかなり展開に置いてかれてしまう。しかし、ストーリーを進めながら自分の頭で今後の展開を考える過程は、今までのRPGにない楽しさがあったと感じる。
----究明編----
これは、崩壊編や追想編で出てきた用語の確認や、イベントのアーカイブが参照できる。特にキーワードや用語の確認は、ストーリーに合わせて説明が更新されていくので、ネタバレがなく、難解なストーリーを理解する上で役に立った。ただ、イベントのアーカイブはほとんど使用しなかった。
■まとめ
本作は、作品としてかなり丁寧に作り込まれたゲームだと感じる。ゲームシステムやUI、ストーリー構成どれをとっても、遊びやすさや面白さを意識して作られた良作である。ただ、個人の感覚として、崩壊編や追想編のような仕組みやグラフィックの斬新さはあるものの、肝心のストーリーがどことなく盛り上がりに欠けた印象があった。
全く別の作品であるが、私はファイナルファンタジーシリーズが好きで、特にⅦは一番好きな作品だ。Ⅶは一度クリアしたあとも何度も繰り返しプレイした記憶がある。
十三機兵防衛圏は、もう一度やりたいかと言われると、やりたいとは思わないと感じている。もちろん悪い作品ではないが、どこかストーリーが、13人のキャラクターの物語であり、それを客観的に見ている(感情移入できない)感覚が強かった。
だから、一度物語の結末を知るとそれで満足してしまった。FFⅦのような世界観そのもの、キャラクターそのもの(または戦闘システム等)を本当に好きになるというレベルまではいかなかったという感じだ。
でも、もし本作品のシステムを継承した次回作がでるなら、それはやってみたいと思う。
最後にタイトルの回収をすると、本作をプレイすべきかどうか。
→「プレイは必須ではない。が、やってみると十分に楽しめるゲーム」
#各キャラクターが機兵を呼びすシーンはカッコイイ。